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会社設立のときの本店所在地の決め方のポイント

 
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先生、本店所在地はとりあえず自宅にしようかと思いますが、何かデメリットってありますか?

教えて君

創業当初は、自宅を本店とすることも良くある選択肢だね。ただ、本店の決め方にもポイントがあるんだ。

ベテラン先生

なるほど。それでは、今日は本店の決め方を教えてください。

教えて君

上記の会話のように、いきなり事務所を賃貸してはじめるということもあれば、創業当初は社長の自宅を本店にしてしまうということもよくあることです。

ただ、これまで見てきたように、資本金や事業年度を決めるのと同様に、本店所在地の決め方にもポイントがあります。

今日は、本店所在地の決め方のポイントを見ていきたいと思います。

 

本店所在地の基礎知識

まずは、本店所在地に関する基本的なことを確認したいと思います。

本店は社長の自宅でも店舗でも選択可能

会社設立の際には、社長の自宅を本店にしても、また、会社が借りた事務所や店舗を本店にしてもどちらも可能です。

また、自社所有の物件でなくとも、賃貸物件でも可能となりますが、賃貸物件の場合は注意点もありますので、それは後程解説します。

本店は後から変更することもできる

本店所在地は、会社設立の際に一度決めてしまったらずっとそのままというわけではなく、いつでも変更が可能となります。

ただ、当然、変更のための手続きが必要となり、変更登記のためのコストが登録免許税と専門家報酬を併せて10万円前後のコストが必要になりますので、覚えておきたいところです。

 

本店を登記する場合、ビル名や号室までは任意となる。ビル名や号室まできちんと登記すると、ビル名の変更があった場合や、ビル内での事務所移転があった場合も変更登記の必要が出てくるので覚えておこう。

ベテラン先生

本店はメインで事業を行う場所でなくても良い

会社設立を行う上では、店舗や事務所といったメインで事業を行う場所を必ずしも本店所在地に設定しなくても構いません。

ただし、税務署などからの郵便物をきちんと受け取れるということと、後程ご説明しますが、許認可の関係などで縛りがある場合には気を付けなくてはなりません。

 

本店所在地は会社謄本に記載される事項であるため、いわば公の情報となることを覚えておこう。

ベテラン先生

本店所在地を検討する際の考え方

それでは、次に、本店所在地を検討する際の考え方をご紹介いたします。

本店と事業所を分ける場合は均等割のことも念頭に入れる

都道府県や市町村に対する税金の中には、資本金等の額や従業員数に応じて課税される均等割というものがあり、赤字か黒字化にかかわらず、会社の規模に応じて税金が課されます。

そして、この均等割は、本店、事務所、店舗などの拠点が市区町村を跨いで別々の場所にあるとそれぞれに課税されることになります。

ということは、吹田市の社長の自宅を本店として、高槻市に店舗があれば、原則、吹田市と高槻市の2か所で均等割が発生することになりますので、この点は注意が必要です。

ただし、本店が単なる名義上の本店で活動実態が全くないと認められる場合は、均等割がかからないということもあるため、それぞれの状況に応じて、役所に事前確認の上で、慎重に対応することをお勧めします。

許認可の手続き上の縛りを確認しておく

社長の自宅を本店として、別に事務所を設ける場合などについては、許認可の手続き上、要件が定められているものもありますので、この点は、事前の確認が必要となります。

住居利用の賃貸物件の場合は大家さんに確認が必要

社長が住んでいる住居利用目的の賃貸物件を法人の本店とする場合、賃貸借契約書などで商業利用が不可となっていることもあるので注意が必要です。

この場合は、後々のトラブルに発展することを避けるため、必ず、事前に大家さんに確認することをお勧めします。

本店所在地で利用可能な補助金や助成金が変わることも

都道府県や市区町村単位での独自の補助金や助成金を募集していることもあります。

この場合、本店所在地によっては、応募できたり、出来なかったりする可能性もありますので、自治体の補助金や助成金を検討する場合は、事前に要件を確認する必要があります。

 

結局、本店所在地はどうやって決めたらいい?

まずは、上記の観点から、許認可関係の縛りがないかの確認や、住居利用の賃貸物件の確認などをしっかりと実施し、後々のトラブルに繋がらないようにしたいものです。

そして、その上で、税務上の均等割や、補助金・助成金での有利不利を確認しましょう。

さらに、本店所在地は会社謄本にも記載されるものであり、公の情報として、特に、対法人向けのビジネスをする場合の信用力にも影響が出てくる可能性があることを念頭に置いておきたいものです。

また、どこに本店を置くかということで影響が出る企業のブランドイメージやビジネスの商圏など、マーケティング的な観点も見過ごすことができませんので、補足しておきます。

 

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