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創業融資を徹底比較。日本政策金融公庫・自治体の制度融資・民間銀行の比較

 
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創業融資を検討しているのですが、創業融資と言えば日本政策金融公庫だけが取り扱っているんですよね?

教えて君

いや待って。大きく分けると、①日本政策金融公庫、②自治体の制度融資、③民間銀行の創業融資の3つに分けることができるんだ。

ベテラン先生

それは知りませんでした。自治体などでも創業融資を取り扱っているんですね。

教えて君

そうなんだ。今日はそれぞれの概要について説明しよう。

ベテラン先生

創業融資と言えば、日本政策金融公庫と思われがちですが、それぞれの都道府県や市町村単位でも創業融資の制度がありますし、また、最近では、民間銀行でも積極的に創業融資の商品を用意しているところがあります。

もちろん、どれがいいかは一概に言えるものではありません。

今日は、それぞれの概要をご紹介したいと思います。

日本政策金融公庫の創業融資

まずは、最もメジャーな日本政策金融公庫の創業融資からご紹介いたします。

日本政策金融公庫とは

まずは、日本政策金融公庫の概要をご紹介します。

  • 政府100%出資の政府系金融機関
  • 平成20年に国民生活金融公庫、農林漁業金融公庫、中小企業金融公庫を前身として設立
  • 平成28年度の創業融資実績は約2万8千件(公庫HPより

日本政策金融公庫の設立前は、創業融資や小規模企業の融資については、主に旧国民生活金融公庫が対応していたことから、今でも国金(コッキン)と言った方が馴染みやすいという方も多いようです。

以前の記事でも書きましたが、創業期の融資を民間の銀行だけで対応することは技術的に難しかったことから、政府系の金融機関が民間業務を補完する意味合いで対応していたという経緯もあります。

とはいえ、最近では、民間の銀行でも創業融資に積極的に対応するところも出てきています。

主な融資制度

日本政策金融公庫の創業融資の制度には、いくつかありますが、押さえておきたい制度をご紹介いたします。

新創業融資制度とは、創業してから2期目を終えていない方が利用できる融資制度で、最大3千万円(うち運転資金1千5百万円)までを無担保・無保証で利用することができ、金利は1%台の前半から2%台の後半で利用することができます。

なお、上記の制度の詳細については、上記の公庫HPリンクよりご確認できますし、また、次回以降の記事でも詳しくご説明させていただきます。

メリット・デメリット

何よりも、無担保・無保証で利用できる融資商品はとても魅力的であり、また、自治体の制度融資と比べても比較的審査のスピードも速いという特徴があります。

さらに、経営革新等支援機関に該当する専門家(税理士など)と連携して融資を申し込むことで、金利面での優遇を受けることもできます。

このため、創業融資の検討にあたっては、まずは、日本政策金融公庫を検討してみる価値は大いにあると言えます。

自治体(都道府県・市町村)の制度融資

都道府県や市町村などの自治体による融資制度であり、銀行と信用保証協会、自治体の3機関が連携して融資が実行されることになります。

大阪府の制度融資をご紹介

大阪府の制度融資である「開業サポート資金」を事例のご紹介させていただきます。

主な、条件等を以下に記載させていただきますが、融資のための細かい要件等は、大阪府のHP等でご確認ください。(投稿日時点の情報となりますので今後変更の可能性がありますのでご注意ください。)

  • 融資額は最大2千5百万円まで
  • 融資期間7年以内
  • 金利1.4%、保証料1.0%
  • 無担保、法人の場合は原則代表者の連帯保証が必要
  • 女性、若者、シニア等に該当する場合は金利の減免あり
  • 上記以外に自己資金等の細かい要件あり

自治体の制度融資とは、自治体、信用保証協会、民間銀行の3つの機関が連携して行われる地域の融資制度のことをいいます。

制度の申込みにあたっては、自治体により申込み手順等が異なりますが、該当の自治体や地元の商工会議所などで親身に相談にのってくれますので、ご検討の際には、まずご相談に行かれることをお勧めします。

上記は、あくまで大阪府の制度融資の条件であり、各自治体により融資条件や融資の要件が異なりますので、必ず、ご検討の際には、該当の自治体にてご確認ください。

メリット・デメリット

それぞれの自治体にはよって異なりますが、金利や保証料の減免の特例を実施している自治体もあり、これらをうまく活用することで、調達コストを低く抑えられる可能性があります。

一方で、自治体、銀行、保証協会と3つの機関を経由して申し込みが行われることから、比較的審査スピードに時間がかかる(概ね1か月半~2か月程度)傾向がありますので、余裕を持った対応が必要になります。

また、制度融資の利用にあたっては、地元の創業塾等への参加が要件となっているものなど、自治体によって要件も異なります。

ただ、金利や保証料の減免は、非常にメリットが大きいため、該当の自治体の制度融資は、必ずチェックしておくことをお勧めします。

民間銀行の創業融資

本来、創業期の融資を低利で行うことは、技術的に困難を伴うことから、政府系金融機関がこの分野の補完を行ってきました。

ただ、最近では、民間の金融機関でも創業融資に積極的に取り組んでいるところがありますので、ご紹介いたします。

民間銀行の創業融資

民間銀行の創業融資商品をいくつかご紹介いたします。

この他にも創業融資の商品を取り扱っているところはありますので、各種銀行や信用金庫等のホームページでご確認いただければと思います。

メリット・デメリット

最近では、積極的に創業融資に取り組んでいるところも増えてきましたが、まだまだ、それぞれの銀行によって取組みに対する温度差があるものと感じます。

各種銀行や信用金庫によっては、公庫と提携しながら創業融資をサポートしているところもあり、融資金額が多額になる場合には、公庫と民間銀行で協調して対応することもあります。

このため、こういったケースも踏まえて、選択肢の一つとして考えることができるのではないでしょうか。

まとめ

創業融資と一口に言っても、日本政策金融公庫に自治体の制度融資、民間銀行の創業融資と大きく分けて3つの種類があります。

ただ、どれが良くて、どれが劣るのかは、一概に言えるものではありません。

ご自身の状況等に応じて、それぞれのメリットやデメリットを踏まえながら、検討していく必要があります。

とはいえ、日本政策金融公庫の創業融資は、その中でも一番のベースになってきますので、内容を確認しておくことをお勧めします。

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