大阪・吹田市江坂の創業・経営支援専門の税理士事務所

【個人事業主必見】平成30年度税制改正大綱で青色申告特別控除(65万円)の見直し

 
この記事を書いている人 - WRITER -
創業や経営支援分野に注力している税理士事務所です。税理士としては珍しい大手金融機関で融資実務を経験したキャリアを持ちます。どんな些細なことでも相談していただけるように丁寧な対応を心掛けています。
詳しいプロフィールはこちら

先週に公表された平成30年度の税制改正大綱に、個人事業主の青色申告特別控除の控除額が引き下げられるということが明記されていると聞きましたが本当ですか?

教えて君

本当だよ。従来の65万円から55万円に控除額が引き下げられるようだね。年明けの国会でこの通り法案が可決されれば、原則、平成32年からの適用になるようだね。

ベテラン先生

今日は、先週に公表された平成30年度税制改正大綱の中で、個人事業主に影響のある青色申告特別控除の見直しについて、解説したいと思います。

なお、青色申告特別控除の概要は、こちらの記事をご参照ください。

 

今回のポイント
平成30年度の税制改正大綱において、個人事業主の青色申告特別控除の控除額が65万円→55万円へ引き下げることが明記されていますが、電子申告を実施するか、帳簿を電磁的記録により保存・備え付けをすれば、従来通り65万円の控除となります。

 

青色申告特別控除の見直しの概要

今回の大綱による青色申告特別控除の見直しの概要は、以下の通りとなります。

【見直しの概要】

  • 取引を正規の簿記に従って記録している個人事業主が受けられる青色申告特別控除の控除額を現行の65万円から55万円に引き下げる
  • ただし、電子申告を実施するか、帳簿を電磁的記録の備え付け及び保存を行っているかのいずれかの場合には、従来通りの65万円の控除額となる
  • 上記は平成32年より実施

上記のとおり、控除額は10万円引き下げられてしまうものの、電子申告などを実施していれば、従来通りということです。

なお、帳簿を電磁的記録により保存・備え付けを行う方法は、そのための設備を整備したり、税務署長等の承認が必要になったりと、新たに始めようとすると、それなりの事前準備が必要となりますが、電子申告の実施であればハードルは下がるはずです。

ちなみに、電子申告は税理士に依頼しなくとも、国税庁のHPを利用して自分で実施することもできます。

そのためには、インターネット環境を用意したり、電気屋さんでICカードリーダライタ(3千円程度)を購入したりと、事前の準備が必要となります。(詳しくはこちらを参照)

 

改正による影響度はどのくらい?

もし、平成32年以降、電子申告などをおこなわずに、青色申告特別控除の控除額が10万円下がってしまうといっても、納付する税額が10万円増えてしまうというわけではありません。

イメージとしては、売上から引くことのできる経費が10万円減ってしまう(つまり所得が10万円増えてしまう)というような感じですので、「10万円×税率分(所得税・住民税)」だけ実質的な負担増ということになります。

ご自身に適用される税率にもよりますが、数万円程度の負担増ということになります。

また、国民健康保険に加入している場合は、所得が増えてしまうことで、保険料にも影響が出てくる可能性があります。

 

まとめ

実質的には、電子申告を行っている場合には、改正の影響はないと言えますが、現在電子申告を行っていない場合には、平成32年までに検討する必要がでてきます。

今回の改正は、税務手続きの電子化を推進し、より効率的な運用を進めていこうというものなのではないでしょうか。

 

この記事を書いている人 - WRITER -
創業や経営支援分野に注力している税理士事務所です。税理士としては珍しい大手金融機関で融資実務を経験したキャリアを持ちます。どんな些細なことでも相談していただけるように丁寧な対応を心掛けています。
詳しいプロフィールはこちら