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決算賞与の未払計上を否認されないために確認したい賃金規定のはなし

 
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創業や経営支援分野に注力している税理士事務所です。税理士としては珍しい大手金融機関で融資実務を経験したキャリアを持ちます。どんな些細なことでも相談していただけるように丁寧な対応を心掛けています。
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当期の業績に応じて期末に決算賞与を支給する会社は多いかと思いますが、年度末までに支給せずに、未払計上する場合には注意すべき点もあります。

最近のはなしですが、たまたま実務で出くわしましたので、記事にしてみたいと思います。

もしミスしたらと思うとぞっとするはなしです。

決算賞与の未払計上の要件は有名だが

従業員に支給する決算賞与を未払計上したい場合、その要件は誰もが知る有名なはなしだと思います。

  • 支給額を、各人別に、かつ、同時期に支給を受ける全ての使用人に対して通知をしている
  • 通知をした金額を通知した全ての使用人に対しその通知をした日の属する事業年度終了の日の翌日から1か月以内に支払っている
  • 通知をした日の属する事業年度において損金経理をしている

詳細は、こちらの国税庁HPのタックスアンサーをご参照ください。

しかし、実は、これだけでは、十分とは言えません。

それは、こんな通達が存在するためです。

(支給額の通知)
9-2-43 法人が支給日に在職する使用人のみに賞与を支給することとしている場合のその支給額の通知は、令第72条の3第2号イの支給額の通知には該当しないことに留意する。

国税庁HPより法人税法基本通達9-2-43を抜粋

賃金規定までチェックしないと一発アウトに?

多くの会社では、賃金規定で、支給日に在籍している人じゃないと賞与は出さないよと規定していることが多いのではないでしょうか?

私の個人的な経験上、賃金規定がある会社では、かなりの割合でこの条項が存在していたと感じます。

しかし、この通達によると、この条項があれば決算賞与の未払計上はできないことになっているのです。

通常、賃金規定は社労士さんの領域のため、税理士側で賃金規定までチェックしてその内容を把握しているということは少ないのかもしれませんので、実は、おそろしいなはしなのです。

所得拡大促進税制にも影響する

おそろしい話はこれだけにとどまりません。

決算賞与の未払計上が当期の損金として認められなければ、当然、当期の所得拡大促進税制にも影響することになります。

所得拡大促進税制の適用要件を満たすために決算賞与を支給している場合なんかは相当な被害が出てくることも想定されます。

当期にきっちり支給すればリスクは減る

個人的には、決算賞与の未払計上にとどまらず、役員退職金なんかも含めて、出来るだけ未払計上はやめて、期中にきっちりと支払ってしまうことがベストだと思っています。

未払計上することで無用なリスクが生じてしまいますので。

決算賞与も役員退職金も金額的な影響も大きいかと思いますので、だからこそ慎重にいきたいところなのです。

あとがき

久しぶりにこのホームページのサイトスピードを計ってみましたが、スマホの点数が最悪な結果に。

前から他のテンプレートに変えてみようかと思っていたところですので、週末にでもいじってみようと思います。

週末はメンテナンス中になるかもしれませんが、よろしくお願いいたします。

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