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社宅家賃の算定で必要になる固定資産税の課税標準額はどうやって調べたらよいか

 
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4月から入社する新入社員のうち、何名かは借上社宅に入居することになりました。

若手社長くん

なるほど。社宅といえば、税務上の家賃算定については気を付けたいところだね。

ベテラン先生

そういえば、固定資産税の課税標準額が必要だと以前教えていただきましたよね。けど、これは何で確認したら良かったのでしょうか?

若手社長くん

ここは大切なところだから、ゆっくり説明しよう。

ベテラン先生

社宅家賃の算定に関して、この時期は上記の会話のようなご相談を受けることが多いのですが、つい今週も同様の質問を頂きました。

新入社員が多く入社するこの時期はご相談の多い時期となりますので、今日は、税務上の社宅家賃の算定に必要な「固定資産税の課税標準額」の調べ方をまとめてみました。

なお、社宅に関する節税メリットや運営の注意事項などは、以下の記事でまとめていますので、ご確認ください。

本日のポイント
税務上の社宅家賃の算定に必要な「固定資産税の課税標準額」の調べ方は、自社物件であるか借上物件であるかによって異なります。なお、自分で市町村で証明書を発行してもらうことも可能です。

そもそも固定資産税の課税標準額とは?

社宅家賃の算定の基礎となる固定資産税の課税標準額に関しては、国税庁の質疑応答事例に公表されていますので、抜粋します。

 固定資産税の課税標準額は、賦課期日(1月1日)における固定資産の価格として固定資産課税台帳に登録されているものをいいます。
 役員又は使用人に社宅を貸与した場合には、家屋又は敷地の固定資産税の課税標準額を基礎として、通常の賃貸料の額を計算することとされていますが、この固定資産税の課税標準額は、地方税法の規定により、原則として固定資産課税台帳に登録された価格によるものとされています。
 なお、土地と家屋については、税負担の安定と行政事務の簡素化を図るという観点から、原則として3年ごとにその評価の見直しを行って価格を決めることとされています。

(国税庁HP質疑応答事例より抜粋)

固定資産税の課税標準額は、不動産の所有者の側で計算するものではなく、市町村の側が計算して管理をしているのです。

このため、固定資産税の課税標準額は、私たち税理士にご依頼いただいても一から計算できるものではないということになります。

それでは、固定資産税の課税標準額は、どのようにして調べればよいか見ていきましょう。

自社所有物件の場合は課税明細書を確認する

社宅とする不動産(土地・建物)が自社所有の物件である場合には、市町村から送られてくる「 固定資産税・都市計画税 課税明細書 」に記載されています。

こちらの書類は、毎年1月1日現在の不動産の所有者に対して、市町村から送付されるもので、「固定資産税・都市計画税 納税通知書」といっしょに同封されています。(似たような名前で混乱しますね(汗))

「固定資産税・都市計画税 納税通知書」 とは、毎年支払わなくてはならない固定資産税の通知だと言えば、ピンとくるのではないでしょうか。そして、その固定資産税の算定の詳細資料が 「 固定資産税・都市計画税 課税明細書 」となります。

ちなみに、これらの書類は、その年の1月1日現在の所有者に対して、毎年、4月~6月頃にかけて送られてくることになります。

このため、自社所有の場合は、会社に送られてくる資料を確認すればよいということで、とても簡単です。

借上社宅の場合は不動産会社か大家さんに依頼する

次に、自社所有の物件ではなく、借上社宅の場合を確認してみましょう。

上記のように固定資産税の課税標準額を確認できる 「固定資産税・都市計画税 課税明細書」 は、不動産を所有している大家さんのところに直接届きますので、借りる側では確認することができません。

基本的には、不動産を借りるときは、間に不動産会社が入っていることが多いと思いますので、不動産会社の担当の方に社宅家賃を算定したいので、 固定資産税の課税標準額を教えてくれませんかとお伝えすれば対応してくれるはずです。

私自身もここ最近何件か同様の相談を頂きましたが、不動産会社の担当の方にお伝えするとスムーズに対応してくれていました。

もし不動産会社や大家さんが対応してくれない場合は?

とはいえ、固定資産税の課税標準額を教えて欲しいとお願いしたところ、不動産会社の担当の方や大家さんから断られてしまうということもないとはいえません。

ちなみに、その場合は、自分自身で社宅の所在する市町村に行って、借上社宅の固定資産税の課税標準額が記載された証明書を発行してもらうということも可能なのです。

勝手に人の不動産を調べていいのかと疑問に思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、賃借人であっても証明書を発行できると地方税法で定められているのです。

どんな証明書を発行したらいいのか?

必要な証明書は、借上社宅の土地・建物の固定資産税の課税標準額が記載されたものとなります。

各市町村によって証明書の呼び方や明記されている情報は異なることがありますので、注意が必要です。必ず、発行前に該当する市町村に確認しておきましょう。

例えば、吹田市では、 固定資産税の課税標準額が記載されている資料の名称は、 「 土地・家屋(補充)課税台帳登録証明書(公課証明) 」となるようです。(H31.4.3時点の吹田市のHPの情報となりますので、今後変更の可能性もありますのでご注意ください。)

証明書を発行するための手続きは?

証明書の発行に必要な資料を準備して、手数料を支払って発行してもらうという手続きになります。

この必要資料を含めた各種手続きに関しても、各市町村で異なることもありますので、必ず、事前に該当する市町村に確認しておきましょう。

例えば、吹田市では、賃借人(借りる側)が証明書の発行を依頼する場合には、「申請者本人の本人確認資料」と「賃貸借契約書等」となってるようです。(H31.4.3時点の吹田市のHPの情報となりますので、今後変更の可能性もありますのでご注意ください。 )

注意事項

大和ハウスなどのように、オーナーさんと賃借人との間に不動産会社が入っているサブリース物件の場合は、市町村によっては必要書類や手続きが異なることもあると聞いたことがあります。

問題ない場合もあるかもしれませんが、こちらも、念のため、事前に市町村に確認しておくことをおすすめします。

まとめ

固定資産税の課税標準が分からないと社宅家賃の算定を行うことができませんので、どのように調べたらよいかまとめてみました。

是非、ご参考にしていただければ幸いです。

あとがき

新しい年度になって娘も一つ進級して新しい組になりました。

今年からは3歳児クラスになり一気にクラスの人数も増えたようです。早速、新しいお友達の名前を教えてくれていました。

私たち税理士は次の5月申告に向けてまた頑張り時です。

しっかりと頑張りたいと思います!

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